日時 | 2010年11月12日(金)18:00~20:30 |
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場所 | open source studio KREI(地下1階)(西麻布) |
参加者 | 51名 |
テーマ | 「Creativityを発揮できる環境」 |
司会 | 原岡和生(俯瞰工学研究所) |
運営 | 俯瞰工学研究所、クリエイティブ・シティ・コンソーシアム幹事メンバー |
記録 | 俯瞰工学研究所 |
開会の挨拶 松島克守副会長(俯瞰工学研究所長)
オープンラボは、オープンイノベーション・ビジネスイノベーションの実験の場。クリエイティブな人にどんどん入ってもらいたい。
組織を越えて色々な人・物を巻き込んで、議論をして、イノベーションを起こして行きたい。
デモ1「ハニタッチによる近未来体験」 佐藤正一氏(シナジーメディア)
Suicaなどの非接触カードの読み取り機を利用したサービス。参加者の皆さんに、会場入場時に体験していただいた。その場で「かざしてタッチする」システムのため、ネットとは違うコミュニティ作りができる。リアルな二子玉川で利用してタッチコミュニティを考えたい。利用方法を皆さんのアイディアを一緒に実現してゆきたい。
キーワードは「普及」
[司会] 今日のハニタッチではSuica、PASMOを持っていない方はいませんでした。ちなみに2つの問いかけをしてみます。
・お財布携帯を使っている人は、会場でどのくらいですか?⇒5~6人の挙手
・iPhoneを使っている人は? ⇒80%強の挙手
佐藤氏(シナジーメディア)Suica、PASMO首都圏での利用率はとても高い。世界に向けてもタッチコミュニティを広めていきたい。
オープン・プレゼンテーション「Creativityを発揮できる環境」
1.Creativityを発揮できる環境3大要素: 前野康夫氏(講談社)
・要素1:自然と触れ合う環境、 感性が研ぎ澄まされる工夫
・要素2:リアルなコミュニケーションの場
・要素3:データベースアクセス、専門的・新鮮な情報にアクセスできること
議論:3つの観点にそれぞれの意見が
○「自然」と関連して、音について。都会には音の周波数が少ないが、自然には多い。屋久島やハワイに行くのは大変なので、疑似体験できるものを検討している。
○3要素は、価値を作り出すことを言っていると思う。クリエイトしたものを世に広める発信機能も重要だと思う。例えばiPhoneのようなものを考えていた人は多くいたと思うが、広げることがキーだ。
○(ICTの発展も必要だが)ネットではなく、商店街などでのリアルなコミュニケーションが気持ちいい。
○このスペースは都会の中のアジト的で、つい終電すぎまで仕事をしてしまう。そんなことからすると、刺激、多様性がある環境が必要だと思う。
2.Creativityを発揮できる要素: 有賀基之氏(イトーキ)
・要素1:組織から離れた自由な時間
・要素2:集中(まとめる作業)と発散(アイディアを出す)がスムーズに行き来できる環境
・適度な刺激が周囲にある環境が、自分にとっては良い。
・エクセルシオールカフェが自分の好み。ソファ・間接照明・BGMが良い。スターバックスはおしゃれすぎる。
議論:音に参加者反応!
○情報や意見を頭に詰め込んだ状態で、川べりを散歩すると私は良い。二子玉川はその環境だと思う。
○音で何かできないかと考えている。都会は、音が少なく、可聴音しかない。これはストレスがたまる。本来の自然環境は、ずっと高い音がたくさん含まれている。脳や心が揺さぶられる。ハイレゾ音響によって、クリエイティビティが高まり、食事もおいしく感じる。
○いい音を、できるだけよく伝えるデータの研究を行っている。圧縮してもよく聞こえる音を活用させていきたいと思う。
○オフィス実験で、ジャングルの音を1週間流したことがある。ストレスがたまりにくいという結果が得られた。
3.マック、二子玉川 & アイディアは無限:高野雅晴氏(ビットメディア)
・二子玉川のマクドナルド(すでに閉店)が良かった。カウンター席は長居しても良いと解釈して、落ち着いていられた。
・自由に動き回れて、適度にざわついていて、歩き回れる二子玉川は良い。
・オープンラボの参加者とのアライアンスのアイディアはどんどん出てくる。
・いろんなことをやっている。メディアの地産地消。サーバー無しでバケツリレーでビデオ配信し、誰でも放送局ができる。事業仕分けの中継も行っている。自然の音、アマゾンの生音を流したい!月に定点カメラを置いて地球の映像を流したい...。
4.Creativityをビジネスに: 間下浩之氏(V-CUBE)
・クリエイティブもビジネスにしないと面白くない。
・いつでも誰でも何処とでもコミュニケーションができるテレビ会議で人を結びつけクリエイティビティをサポートしたい。
5.二子玉川の自然の写真を紹介: 村野隆氏(東急建設)
朝焼け・桜・水面・木・河原など。これらの自然環境が五感への刺激を生む。
二子玉川の自然を生かしたクリエイティビティを発揮できる環境を作りたい。
議論:「自然」を想像するエリア
○オープンラボでは「自然」がキーワードとして多いと思う。二子玉川は自然が多いという印象だが、上流から下流まで走ったところ、上流20kmは自然にあふれ、下流行きは世俗的な印象をもった。
[司会] 二子玉川には自然が感じられ"ない"と思う人は?⇒挙手なし
○自分も一緒に走ったが、自然が多いと感じた。多面的なものを二子玉川は持っており、いろいろな発想が生まれるのではと感じた
デモ2「3D で Creative!」 山下良一氏(東海ビデオシステム)
・Application & Utilities、HD & PlatformsがCreativityの要素
・今日のデモのシステム構成は、業務用カメラ、家庭用カメラ、バーチャルスタジオ、トライキャスター(事業仕分けの配信でも使われている。3DTV+3Dパソコン。
・3Dパソコンへのネット配信を今回チャレンジした。ぜひ体験してほしい。
議論
○安く提供してもらうのはクリエイターには非常にありがたい。映像系は設備等にお金がかかる産業で、徐々にアクティビティの幅が狭められている現実がある。誰でも使えるスタジオや編集室があるエンタテイメントの街になれば、映像文化への貢献になる。
○二子玉川では、3Dも含むシネマコンプレックスやデジタルスタジオも設置したい。
○人と人が交わってCreativityを発揮できる環境を作ってゆきたい。また、発信力を高めるとアウトプットが多くなると思う。
○ 映像に関わっている人はインプット情報が多く、アウトプットも多いと思う。一般の人はインプットが少ない。インプットの蓄積でアウトプットを出すようになるような変化を与えたい。
デモの一例
写真左:緑色の幕前の人物を撮影すると ⇒ 写真右:合成映像では、まるでキャスターのよう
最後に
[原岡(司会 俯瞰工学研究所)]
オープンラボから、オープンイノベーション・ビジネスイノベーションが起こることを期待。
例として、
・二子玉川施設のバーチャルリアリティを作ってはどうか。
・AR(拡張現実)を取り入れてみてはどうか。
・クリエイターを育てる施設を考えてみてはどうか。
ARは、
今後、二子玉川にも広げていきたい。
本日最後の意見
自分を隠さず遠慮せず好き勝手できることが、クリエイティブにつながっている。色々な技術が有ることを知らずにいることがクリエイティブを阻害している。
お知らせ
次回は12月8日(水)、場所は未定。
そして懇親会へ
・乾杯: IBM 後藤氏
・懇親会では、3Dビデオの体験デモを用意し、乾杯時の発声を仮設3Dスタジオで行った他、3Dメガネの体験デモも行われた。
<お料理:Calvaさま(カフェカルバ広尾)>
・中締め: V-CUBE 間下氏
*20:45懇親会散会、21:40片づけ終了