クリエイティブミーティング開催レポート
2021年3月9日(日)に一般財団法人世田谷コミュニティ財団(CCC後援会員、代表理事:水谷衣里氏)との共催で、2020年度クリエイティブミーティングを開催いたしました。
ウィズコロナ時代の郊外コミュニティ×ビジネスの未来
〜地域課題をビジネスでクリエイティブに解きほぐす〜
2020年はコロナウィルス蔓延により、私たちの生活スタイルは大きく変わりました。
特に、移動が制限された現役世代(20−60代)は、居住地で在宅やサテライトオフィス勤務をしながら、通勤から解放された時間を有効に使うことになり、居住地でランチをし、散歩をするなど自分の住むコミュニティで過ごす時間が増え、結果として極端に言えばこれまで関心のなかった地域コミュニティに関心を持つ方が増えてきています。
併せて、個人の心地良い暮らしをさらに一歩進め、地域を良くしたという思いから、地域課題に関心を持ち、コミュニティの様々な活動に関わりたい、という方も増えてきました。
そこで、今回のクリエイティブミーティングでは、このようなウィズコロナ時代の新たな郊外ライフスタイルを捉えつつ、その先を見据え、郊外コミュニティ×ビジネスをテーマにベンチャー3氏をお招きして、それぞれの取り組みをお話しいただくとともに、ウィズコロナ時代のコミュニティビジネスの展望についてお話をお聞きしました。
【開催概要】
主催 | クリエイティブ・シティ・コンソーシアム 一般財団法人世田谷コミュニティ財団 共同開催 |
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日時 | 2021年3月9日(火)15:00~17:00 |
テーマ | ウィズコロナ時代の郊外コミュニティ×ビジネスの未来 〜地域課題をビジネスでクリエイティブに解きほぐす〜 |
開催方法 | YoutubeLIVE配信 https://youtu.be/8OWVX7oJqLQ |
プログラム | ■ 開会挨拶 クリエイティブ・シティ・コンソーシアム 事務局長 中山典顕(東急株式会社) ■ 趣旨説明 ■ ゲストトーク プランティオ株式会社 CEO 株式会社a.school 代表取締役 ■ クロストーク ■ 閉会挨拶 |
【レポート】
開会挨拶
クリエイティブ・シティ・コンソーシアム事務局長
中山典顕(東急株式会社)
昨年11月に開催いたしました円卓会議で都市のこれからについて議論されましたが、コロナ禍により、消費の中心が郊外へ移っています。本日のイベントを機に、郊外の生活経済圏における新たなビジネスの萌芽を考えていきたいと思います。
趣旨説明
一般財団法人世田谷コミュニティ財団 代表理事
水谷衣里
コロナ禍におけるコミュニティの変化と、それがどうビジネスの種につながるのか、また、その時にコミュニティに求められることは何かを考える機会にできたら幸いです。
【ゲストトーク】
1. ココネット株式会社 取締役社長執行役員
河合 秀治氏
河合さんは西濃運輸にプロパーで入社 その後2011年に西濃運輸の社内ベンチャーとしてココネットを起業し、以来物流による社会課題解決のため、「買い物弱者対策」として、御用聞き・食料品やお弁当のお届け・見守りなどのソーシャルビジネスを全国で展開されています。また、セイノーHDのラストワンマイル推進室室長として、社会価値の高いラストワンマイル構築を推進しているほか、一般社団法人買い物弱者対策推進協議会代表理事、こども宅食応援団理事などに就かれています。
今回、河合さんには、ウィズコロナ時代における新しいビジネスチャンス、社会環境の変化をどのように捉え、事業化しているかお話しいただきました。
地域の人が地域の人のために動く
地域の中に、買い物に不便を感じている人が多くいて、物流業としてこの課題を解決できないか、と考えたのがココネットの成り立ちです。「買い物弱者」は、地方だけの課題ではなく、外に出られない、あるいは免許返納の問題など、様々な理由から買い物に不便を感じている人は都市部にも非常に多くいます。一方で、地域の中で地域に貢献したいと思っている人もいて、多少の時間があり自由がきくのであれば、その人達にココネットの車を提供することで、地域で困っている人の御用聞きとして活躍することが可能になります。地域のビジネスの継続性を担保していくために重要なのは、地域の人が地域の人のために動くことです。
物流による課題解決
トラック輸送を通じていかに社会に貢献するかという西濃運輸創業者のDNAを受け継ぎ、物流を通じて現代の社会課題に対応していくのかが我々のテーマ。文京区とNPO団体と共同で立ち上げた子どもの貧困問題を解決する新しいセーフティネット「文京区こども宅食プロジェクト」はその一例です。また、ドローンを使い、過疎地域における買い物弱者、交通弱者の課題を解決できないかと考え、山梨県小菅村でドローン配送サービスの社会実装プロジェクトを始動しました。
プラスアルファの気遣いとAI・DXの活用
北海道から沖縄まで高齢化が進み、且つ多くの小売店が商店街から郊外へでてしまい、若者は何らかのアクセス方法がありますが、高齢者はそうではなく、高齢化の課題が如実に出ています。ココネットのサービスには、「来店型」「ネットスーパー型」「御用聞き型」「移動販売型」「注文回収型」がありますが、顕著になったのが、ネットスーパーを利用する人が非常に多くなってきたことです。都心部に住む娘息子から地方住む親御さんに届くように注文するケースも増えていて、ネットスーパーは若者がスマホから利用する印象が強いかもしれませんが、今や年齢や地域を問わず、多くの皆さんが利用されています。
ココネットではスタッフをトラックドライバーと言わず、心に携わる人という意味の「ハーティスト」と呼び、ただモノを運ぶだけではなくて、運ぶプロセスを通じて人とつながり、困り事を聞き出す役割も果たしています。いわば現代版三河屋さん。アウトリーチ型で、コロナ禍で困りごとを持っているお客様に対しては、リアルに対面してモノを届けることを大事にしています。
一方で、社会の変化、高齢化、コロナの影響で多様化する顧客のニーズに沿ったサービスを提供できるよう、AIをフル活用しており、事例として、「スパイダーデリバリー」を導入しています。様々なお店が地域に存在していて、且つお店からいろいろな商品を届けてほしいというニーズがありますが、その地域内の様々な依頼を集約し、AIが最も効率のよいハーティストへの業務指示と配送ルートを選択し、配送効率化とお届け費用の変動費化とコストダウンを図るというものです。また、以前はタブー中のタブーだった「置き配」を希望されるお客様も多く、自宅でオンラインミーティング中はインターホンを鳴らしてほしくないという要望もあり、それらに対応するために、ニューノーマル時代の置き配サービス「OCCO(オッコ)」を開発したほか、遠隔診療して遠隔処方を受けた後に、薬を取りに行かなくてはいけないってどうなの?と考え、処方薬配送サービス「ARUU(アルー)」を開発しました。
課題・環境の変化を捉えること
前述の通り、ニーズの多様化を顕著に感じていますし、これまでもそれぞれの地域でサービスの在り方や対応策を考えてきましが、更にその規模が小さくなってきていて、地域ごとの課題や環境の変化をしっかり捉え、私達ができることを、1つ1つ丁寧に推進していくことが必要なのだと感じています。
2. プランティオ株式会社 CEO
芹澤 孝悦氏
芹澤さんのおじいさまは、世界で初めて"プランター"という和製英語を発案・開発し世に広めた芹澤次郎さん。大学卒業後ITのベンチャー企業へ就職し、エンターテインメント系コンテンツのプロデューサーとしてご活躍され、その後、家業であるセロン工業へ。おじいさまの発明の本質は、高性能なプランターを開発した事ではなく、アグリカルチャーに触れる機会を創出した事と捉え、都心でIoTやAIを活用し野菜栽培をデジタライズしたアーバンファーミングを展開されています。
芹澤さんからは、コロナ禍の中で、身近な自然や野菜、食の大切さに関心を持つ都市住民が増えたこと、食と農を通じたコミュニティづくり、生産と消費の乖離をなくす地産地消などについてお話していただきました。
今後のトレンド「都市農」
一次産業としての「農業」ではなく、産業ではない「農」が世界で拡大していますが、なぜ急速に民主的な農が広がっているのでしょうか。フードロスと飢餓で苦しむ人々、「生産」と「消費」が離れている限り永久にこのアンバランスは続きます。分散オフグリット型で生産と消費の乖離をなくすことが重要で、Farm to Table~「育てる」と「食べる」を一致させる、これが今後のトレンドになり、「都市農」は世界的に広がっていくでしょう。
地域循環と可視化で都市農の輪を広げる
COVIT-19の影響で、食への危機感が高まり、おうち時間が長期化し、家庭農園はニューノーマルの定番アクティブティになってきましたが、プランティオでは、食と農をつなげるアグリテインメントプラットフォーム「grow」を、ビルの屋上、屋内、家庭のベランダなどで展開しています。
栽培には、スマホからナビゲーションを受けられるオペレーティングシステム「grow OS」、水やりなどの時期を野菜が教えてくれる独自のセンサー「grow CONNECT」などのアプリを使い、利用者は畑をインスタグラムのようにフォローすることでコミュニティに参加でき、フォローした畑からお知らせを受けた近隣住民がお手入れをするという、growのコミュニティを通じて、1つの畑を共有財産として育む仕組みになっています。収穫された野菜は、持ち込み可能なレストランでFarm to Tableのイベントを開催しますので、イベントを通じて更に地域のコミュニティの輪が広がっていきます。また、1世代交配で種ができない農業用の種ではなく在来種の種の使用、生ごみを堆肥に変えるコンポストの開発など、地域連携×循環型のプラットフォームを提供し、そして、どこで誰がどんな野菜を育てていて、どこにFARM to TABLEできる飲食店があるか、グリーンを広げることでどれだけヒートアイランド現象に貢献できているか、CO2や生ごみの削減状況など、プランティオのサービスの利用状況を、「grow SHARE」により、可視化できる仕組みになっています。
コミュニティハブとしての役割
もともとはオフィスワーカーの付加価値として始めたものですが、需要が少なく、逆に地域の人の要望が高いことから、畑は地域の住民のコミュニティのためのハブであることを認識しました。このハブからコミュニティの輪が広がり、様々な活動が展開され 飲食店と連携して、地域ごとの新しいカルチャーが生まれることを期待しています。
3. 株式会社a.school 代表取締役
岩田 拓真氏
読書や音楽・美術鑑賞から自然探索まで、なにをやっても「わくわくする学び」「斬新なきりくち」を探してしまうという岩田さん。現在父親2年生として日々試行錯誤中だそうです。2020年に大田区池上で新たにスタートした地域に開かれた学び場「たくらみ荘」についてお話頂くとともに、近隣住民のニーズやアイデア、主体性に基づく事業運営の可能性と、コロナ禍による環境変化をどう事業展開に活かしていくか、お話頂きました。
学びの実験場「たくらみ荘」
子どものころから「勉強」「学び」が大好きで、遊ぶように学び、遊ぶように生きることができる社会をつくりたいと考え、様々な「遊びの再発明」に取り組んでいます。現在3つの事業を展開しています。
- スクール事業:探究型学習塾エイスクールの運営(本郷校、池上校)
- パートナー事業:探究の学びのフランチャイズ事業
- 企画開発・プロデュース事業:学び・教育関連サービスの企画開発およびコンサルティング
パートナー事業でフランチャイズ展開する一方で、地域に根差した、地域の資産を活用した学びが重要と考え、自分達でも池上の「たくらみ荘」で学びの実験を始めました。ここは、エイスクールの池上校というわけではなく、子ども達やまちのおとなが、心の中に潜む「あったらいいな」「やってみたいな」という企みの種をみつけて、あたためて、たたいて、形にする場所。池上のまちにある昔ながらの乾物屋の2Fにあり、「なりきりラボ」や「おしごと算数」などのエイスクールの授業を行うほか、シルクスクリーンワークショップ「するする」やハーブティ講座、三味線教室などおとなも参加できる講座を開催しています。
もともとは、大田区と東急が共同で仕掛ける「池上エリアリノベーションプロジェクト」の取り組みで開業した新しいまちの拠点カフェ「SANDO」でエイスクールの授業をやってみないかと東急の方からお声がけいただいたことがきっかけでした。「自分たちの授業を教室の中ではなくカフェでやってみたらどうなるんだろう?」という、地域の中で学び場を開く実験から始まり、今ではまちのいろんな人が、いろんな形で活用できる、小さいけれどとてもオープンな学びの場となっています。
学び・探究のフィールドが地域全体に広がり、学びが地域の媒介になる
学校(や塾の教室)は閉じられた学びの空間、外から中は見えないし、子ども達とまちの人との接点もあまりありません。でも、外に出たほうが学びの素材がたくさんあるし、探究もできます。商売を探究するならお店の人に聞きに行けばいいし、まちの歴史を探究するなら歴史を辿れる場所に行き、まちの図書館で本を読めばいい。そう考えてまちに出たところ、出会いがたくさんあり、探究・学びのフィールドがまち全体に広がっていきました。その結果、これまで接点のなかったまちの人と子ども達とつながりができ、関係性が深まり、そして、子どもだけでなく、「やってみたい」を実現するおとなが増えてきました。前述の三味線教室はその一例です。おとなにも子どもにも開いた学び場を作ったことで、学びが地域コミュニティ形成の媒介になり、予想以上の広がりを見せました。
自律分散型学びのコミュニティ
池上は商店が多く、地域で活躍するクリエーターも多いので、このような展開になりましたが、地域の特性により生まれる動きは異なるはずで、次は違う文化を持ったまちで試みたいと思います。自律分散型学びのコミュニティの展開です。
【クロストーク】
後半は坂倉杏介氏(東京都市大学 都市生活学部 准教授/世田谷コミュニティ財団 理事)をモデレーターに、ゲスト3氏とクロストークを行いました。 (以下、敬称略)
坂倉
この1年、いろんなことがコロナの影響で変わりましたが、いちばん変わったと思うのが、この経験をものすごく多くの人と共有していることです。「物流、買い物弱者」「食と農」「探究型学習塾」といった異なる分野でご活躍されている3氏のお話を同じテーマのもと聞くことは、1年前までは企画として成立しなかったかもしれませんが、この1年間、たくさんの人とコロナの経験を共有してきたことで、「郊外生活」「新しい暮らし方」「コミュニティ」という共通の視点で3氏の話がつながり、これからの可能性がここから開かれる、そんな印象を受けました。
河合
コロナで皆が同じ局面に立ったのは非常に重要で、この1年間で、生活者側から見た物流に対する認識は大きく変わりました。注文すれば当たり前にモノが届くことが、モノが届くのは届けてくれる人がいるということに多くの人が気付いて、配達者の立場を理解してくれるようになり、コミュニティへの期待で言うと、この温かい目をこのまま継続していただけたらと思います。また、ウーバーイーツをはじめとした担い手のハードルも下がり、規制緩和の問題もありますが、モノを届けることが、仕事として、または何かの役割のための1つの選択肢になったことは、大きな変化の1つです。
芹澤
COVIT-19のパンデミック前までは、情操教育、食農教育の入口として、育てることが楽しいというエンターテインメント性から利用する人がほとんどでしたが、パンデミックの影響によって、都市の脆弱性に皆が気付いて、オフラインになる、または物流が止まるなどした時に、どうやって生きる力を担保したらいいのかってこことに人々の解像度が上がり、その結果、育てて食べるという至極シンプルなことをまず自分たちでやろうという動きが増えてきました。
坂倉
都市の暮らしを支えるサービスは1回1回の取引で完結してしまい、世界がどうやって循環しているのか、考えないところがあります。このままのサービスを続けていても疲弊していくばかりですから、今大事なのは、自分の目の前にあるものの背景にどういう循環があって、自分のもとを経て次どうなっていくのかという、サーキュラーエコノミーのような想像力を少し高めることじゃないでしょうか。
また、これまでは企業が、ココネットさんが行っているようなヒューマンサービスをシステム化し、抽象度を上げて、中央で製造したものを売り、ビジネスにしてきました。食料もそうで、一括して生産された食べ物を配って買って食べることが、あまりにも常識化、常態化され過ぎたけれど、そもそもそうではなかったことに気づき、原点に戻る、そこに感動とかわくわく感が生まれてくるのだと感じました。
岩田
コロナで学校に通えなくなり自宅で大きな時間が空いた時、そもそも何かやりたいって気持ちがある子は、自分なりに時間を使うことができ、より探究を前に進められました。探究する子のお父さんお母さんは自分の興味のあることを探究している人が多く、探究する文化がもともと家庭にあり、子どもに伝播していくわけです。逆に、そうではない子達は時間の使い方に戸惑い、探究の格差が広がった感がありました。ただ、そのことにより、自分でおもしろいと思うことに向かって学んでいく力、問いを立てていく力が大事ということを、より実感を持って感じた人は多いと思います。そして、探究的な学びは、一部の限られた子たちだけでなく、社会全体に必要だということが認知されてきていると感じています。
坂倉
それが長い目で見るとレジリエンスが高いまちになっていくのでしょうね。
サービスデザインの領域では、サービスエンカウンターという概念があり、サービスする側が100%つくって提供すればいいわけではなくて、提供される側とする側がつくり合わないと、質のいいサービスになりません。そのあたりをどうやっていくかがカギになります。そこを踏まえて、最後にコミュニティとビジネスについて、未来への展望を含めておひとりずつ。
河合
2011年につくったココネットの理念に「地域の方々と心豊かな暮らしをつくる」と言った趣旨の文言を盛り込みましたが、あえて「と」を入れたのは、まさしく坂倉さんがおっしゃる通りで、サービスを押し付けるのではなく、地域の方々のニーズを地域で聞いて、どうあるべきか、何が便利か、永続性を担保するにはどうすべきかを普通に対話していくことが重要ですし、そうしたことを踏まえサービスを続けていきたいと思います。
芹澤
創業以来思い描いているのは、江戸時代の長屋文化みたいなものをデジタライズしてアップデートして社会実装していきたいということです。地域ごとにスモールコミュニティがありますが、今はインターネットでつながっているので、可視化してみんながわかる世界に徐々にシフトしてきています。その中で、食を通じてカルチャーが育まれていくような未来になったらいいなと思います。
岩田
自分達の暮らしを自律分散でつくっていくというのが今日の共通テーマとしてありましたが、コロナの影響でそういった雰囲気が社会に生まれてきたこと、自律分散で創造的な社会が教育だけでなくいろんな分野でつながってきていることを感じさせられました。
坂倉
それが長い目で見るとレジリエンスが高いまちになっていくのでしょうね。
サービスデザインの領域では、サービスエンカウンターという概念があり、サービスする側が100%つくって提供すればいいわけではなくて、提供される側とする側がつくり合わないと、質のいいサービスになりません。そのあたりをどうやっていくかがカギになります。そこを踏まえて、最後にコミュニティとビジネスについて、未来への展望を含めておひとりずつ。
閉会挨拶
一般財団法人世田谷コミュニティ財団 代表理事
水谷衣里
この1年、人が集まることのリスクばかりが強く語られてきましたが、本日の話を聞いて、それでも都市に人が集まることが持つ豊かさやクリエイティビティを感じましたし、人がそこに暮らしているからこそ生まれる可能性や、コロナ禍で私たちのまちが変化していく中で、より強くクリエイティビティが発揮しうる環境ができているということを、強く感じました。
一方で生まれる脆弱性は、コミュニティの力で解消していきたいと思いますし、そこに私たちのような公と共の間のような組織が、つなぎ役、媒介役として果たす意味や役割があるのだと感じました。円卓会議の議論につながる内容だったと思います。
ご登壇いただいた皆さま、ご視聴いただいた皆さま、どうもありがとうございました!