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【7月27日】 2012年度 第2回Open Lab.
『リンクドオープンデータ』と『クラウドファンディング』レポート
@カタリストBA 参加者39名
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設立3年目を迎えるクリエイティブ・シティ・コンソーシアムは、約80社の法人企業が参画し、業種は多岐にわたります。 2012年度に注力したい取り組みの一つは、会員交流の活性化。
「普段接点のない企業が注力する取り組みについて、気軽に聴けてオープンに対話できる場があったらいいのに!」そんな声にこたえて、事務局では「聴かせたい」テーマ、「聴きたい」テーマのアンケートを開始しました。
今回のオープンラボは「聴かせたい!」と手をあげてくださったコンソーシアム会員の中から、選りすぐりの旬の2テーマで業界の第一人者である豪華講師による開催となりました。
【セッション1】 Linked Open Data ~ データのWebの時代へ
<プレゼンター>
インディゴ株式会社 シームレス空間基盤研究開発センターセンター長 高橋陽一氏
分野やデータセットを超えて、モノやコトに関する記述を多義的に"つなぐ"。
知のネットワーク基盤として、昨今注目を集めている Linked Open Data (LOD)についての講演でした。
これまでのWebは、人々が関与することが前提になっていて、コンピュータによる情報の利用がうまく進んでいませんでした。例えばHTMLで記述された情報は人々が読んで理解できますが、コンピュータが処理するにはひと手間かける必要がありました。
LODは、Webの仕組みを利用して、コンピュータが処理しやすい形式で情報を共有する新しい方法で、多数の人々へ広くかつ迅速に伝達することが可能となります。
Webを発明したTim Berners-Lee氏が提唱したことが発端となって、ネット上の人々がデータを出し合い、皆でつなげていこうという、Linking Open Data運動が世界中で広がっています。
グーグルはページランクによる検索から機械が理解して拾う検索へ。日本でも近くでは横浜LODプロジェクト等が進行し、高橋さんも運営に尽力されているLinked Open Data チャレンジというコンテストも行われています。
もし、カタリストBAや世界のコラボレーションスペースがLOD化されたら??
二子玉川と世界のクリエイティブシティの情報がLOD化されたら??
人間だけで気づかなかったことも機械可読により新たな気づきと大きな価値を生み出すLOD、世界を変える大きな可能性を秘めています。
【セッション2】 クラウドファンディングが変える地域活性・製品開発の在り方
<プレゼンター>
株式会社ドリーム・フォー代表取締役社長 笹本 裕氏
クラウドファンディングとは、資金調達をしたい人がインターネットや企業を通じて、不特定多数から広く小口資金を集める手法です。
製品を開発しても市場にでる製品は1%、残りの99%は埋もれていると言われていますが、これらの埋もれた商品も、クラウドファンディングによりリスクを軽減して世の中に出していくことができます。
コンシューマーに製品の権利がゆだねられ、少数でもコストを賄えれば製品化・サービス化できる、という今までと逆の発想なのです。
ドリーム・フォー社が展開する「WYSYM(ウィシム)」は、日本、アジアのためのクラウドファンディングでポイントで支援できるのが特徴。ポイント市場は1兆円以上あるうち2000億は使われてないとも言われており、これの活用でラウドファンディングが活性化すれば、とワールドワイドなポイントサイトとの連携を加速しています。
これまでに、スポーツ選手の応援や映画の製作支援などを手がけられてきましたが、活性化のポイントは、
1、共感性を築けるプロジェクト内容
2、プライスレスなお礼
3.コミュニケーション+拡散
とのこと。
例えば、二子玉川のワーキングマザー向けにコミュニティバスを運行して地域活性化に役立てる・・・
ビジネスや地域、暮らし、様々な場面で活用できるクラウドファンディング。
目標まで集まらなかったら資金は自動返金され、だれも損をしない。
みなさんも社内で埋もれている新規事業や身近な課題解決をクラウドファンディングでトライしてみてはいかがでしょうか。
★懇親会★
セッション後の懇親会は、講師と参加者個人個人が、初対面にもかかわらずざっくばらんに質疑応答から意見交換、アイデアのブレストまで、いつもに増して和やかかつ深い対話の輪が広がり、盛会のうちに終了しました。