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【11月10日】 「オープンデータでツナグ街づくり / 第6回LODチャレンジデー」
@カタリストBA 参加者32名
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欧米諸国では先進的な取り組みが進むなか、日本でも実践的な活用と新しい社会基盤としてのスキーム作りが期待される「オープンデータ」。その「オープンデータ」を街づくりに取り込むと、どのような面白いことができるだろうか。
今回のワークショップは上記のようなテーマを掲げ、オープンデータ推進のための技術基盤として神奈川県横浜市や福井県鯖江市等でも実践利用される「Linked Open Data(LOD)」の普及促進団体であるLODチャレンジ実行委員会と、クリエイティブ・シティ・コンソーシアムとのコラボレーションによって、企画・開催がなされました。
クリエイティブ・シティ・コンソーシアム会員であると同時にLODチャレンジ実行委員でもあるインディゴ株式会社 シームレス空間基盤研究開発センターセンター長 高橋陽一氏が全体進行役となり、グループごとに自由にアイデア出しをして企画にまとめあげるアイデアソン形式のワークショップとして、コンソーシアム会員・LODチャレンジ関係者・地域関係者をはじめとした様々な方が集まり、多様な視点からの意見が飛び交う会となりました。
(1)基調講演
まず最初に、アイデアセッションのヒントを得る情報提供として、オープンデータに絡んで先進的な取り組みを進められるお二人の講師から講演を頂きました。
【基調講演1】 有限会社スコレックス代表取締役 / 特定非営利法人リンクト・
オープン・データ・イニシアティブ副理事長 小林巌生氏
【基調講演2】 一般財団法人日本情報経済社会推進協会
電信情報利活用推進部 次長 坂下哲也氏
小林氏からは、Linked Open Dataの概要説明や同氏が取り組む横浜LODの取り組みについてお話を頂きました。坂下氏からは、欧米諸国の事例などを参照しながら、行政情報のオープン化に関する動向や取り組みについてお話を頂きました。
(2)チェックイン
講演に引き続いて、参加者全員が自己紹介を兼ねて、ポストイットに記載をした「街づくりに関連して自らが提供可能なデータ・あったらよいと思うデータ」のアイデアを紹介していく「チェックイン」が行われました。
チェックインでは、「喫煙所のデータ」「エスカレーター設置個所データ」「病院に関わる推薦情報・レビュー情報」「防犯カメラの画像データ」「不審者出没データ」「バス停まわりのおすすめ店舗データ」といったものから、「地域ごとの匂いのデータ化」「居住者の睡眠時間情報」「風の流れ情報」「楽器が弾ける場所・スポーツができる場所」「猫がまどろむ陽だまり情報」「全国ゆるキャラの保管場所」など、多岐にわたるアイデアが出されました。
(3)ワールドカフェ
チェックインで出された情報を踏まえながら、7つのグループに分かれたワールドカフェによるアイデア出しが行われました。
ワールドカフェでは、
① ラウンドⅠ「探究」(「街の分断」事象を探してデータの組み合わせで解決できることを探す、 チェックインで出た情報を活用したアイデアを練る、等)
② ラウンドⅡ「他花受粉」(リーダー以外のメンバーがテーブルを交代し、各テーブルで出たアイデア情報を交換しアイデアを膨らませる)
③ ラウンドⅢ「統合」(アイデアをまとめて、一つの企画としてプレゼン資料を作成する)
の3ラウンド構成で進められ、各テーブルのリーダーを中心に、それぞれチームごとの企画が作り出されました。
(4)発表
最後に、各チームごとのアイデアが発表され、質疑応答が行われました。発表では、街全体の情報スキーム構築に関わる視点でのお話から、独創的で斬新な具体のアイデア企画まで、チームごとにそれぞれ特徴ある発表がなされました。各チームの発表タイトルは以下の通りです。
① 「場のデータ」がつくる街のつながり
② 猫の手も借り隊
③ 電子自治会システム
④ 病院トラストの見える化
⑤ LODで街を知る・地域を知るつながりづくり
⑥ 個人にとって快適な道案内
⑦ マイアグリゲーター
また、上記アイデアのうちいくつかは、ワークショップ終了後に、LODチャレンジ2012のアイデア部門に応募がされました。(※LODチャレンジ2012のWEBへのリンクを掲載)
(5)総評
最後に、二子玉川の街で現在進行形で進められる、街の情報取扱いに関するプロジェクトの推進メンバーであるシナジーメディア株式会社 代表取締役社長 佐藤正一氏より、「街」や「街情報」のリアルな現場のお話いただくとともに、各グループの発表に対する街の視点でのコメントを頂きました。
ワークショップ後は、懇親会にてワールドカフェのなかでは話しきれなかったアイデアや、参加者各人の具体的な取り組みに絡めた情報交換がなされ、盛会のうちにワークショップが終了しました。
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以上