2018.02.02

TAMAGAWA OPEN MEET-UP REPORT

クリエイティブ・シティ・コンソーシアム(CCC)に新たに発足した「多摩川流域まちづくり勉強会」。そのキックオフイベントとして、2017年11月2日に「TAMAGAWA OPEN MEET-UP」が開催されました。このイベントは多摩川流域における新しい働き方の実現やイノベーション創出のための開かれた場です。この日は河川敷の空の下、多摩川流域エリアの魅力向上について、参加者とワイワイ語り合いました。これから、多摩川がつなぐ新しい暮らしや働き方を、地域のみなさんと一緒につくっていきます。その最初のイベントレポートをお届けします。

【開催概要】

日 時 2017年11月2日(木)9:00〜18:00
会 場 多摩川 河川敷
主 催 クリエイティブ・シティ・コンソーシアム
共 催 川崎市/株式会社スノーピークビジネスソリューションズ/
TOKYO WORK DESIGN WEEK/東京急行電鉄株式会社

涌井 史郎氏
造園家/ランドスケープアーキテクト
東京都市大学 環境学部 特別教授

これからの時代は、モノからコトへと価値が移り、社会がガラッと変わっていくでしょう。経済力をつけることではなく、自分らしく生きるために、人生の時間をどれだけ使えるのかが重要になります。
また、人間はコンピュータが介在するような仮想現実の世界で仕事をしていると、脳に強いストレスがかかります。しかしこのストレスは、大自然に触れ合うことで解消されるものです。これは未来を考えるうえで非常に重要な自然の機能でしょう。つまり、東京という大都市の中で多摩川が持っているエコロジカルコリドー、生態系での役割は非常に大きいということです。みなさんには、さまざまな観点からこんな多摩川であってほしいと議論していってもらいたいと思います。

ショートセッション
「多摩川流域における新たな文化経済圏の可能性」

多摩川流域には、都市の生活利便性と豊かな自然環境、科学技術の集積など、持続可能な未来に必要な要素がたくさん詰まっています。
新たな文化経済圏としての可能性について、3人のパネリストに語ってもらいました。

三浦 淳
川崎市副市長

青空の下で風を感じながらミーティングすると、よりクリエイティブな考え方ができるように思いました。参加された皆さんもそう感じたのではないでしょうか。川崎市をはじめ流域の自治体、そこで暮らす市民にとって多摩川は宝物です。環境や成熟といったこれからのキーワードを中心に、新しいワークスタイル、ライフスタイルを実感できる取り組みを、ぜひみなさんと一緒に届けていきたいと思います。

太田 雅文
東京急行電鉄株式会社 都市創造本部
開発事業部 副事業部長

最近は都心に住む人が増える一方、郊外で暮らし、郊外で働くことも選択肢のひとつになってきました。こうした流れは、この先どんどん大きくなるでしょう。その中で、多摩川流域のように、豊かな自然環境やクリエイティビティの集積という要素があることはとても重要だと思います。東急電鉄の駅や高架下などを、今日のような活動と連携して活用していきたいですね。

村瀬 亮
株式会社スノーピーク ビジネスソリューションズ 代表取締役

参加者の笑顔がイベントの成果を物語っていますね。ビルの会議室だったら、この笑顔は出なかったのではないでしょうか。誰もが創造性を発揮できる場所があれば、ひとりひとりのクリエイティビティが重なって、すごいパワーになると思います。そのためにも、アウトドアオフィスのような環境づくりは重要で、それを推進する会社として、改めて使命を感じました。

インスピレーショントーク
「多摩川で暮らすこと・働くことの価値を話そう」

多摩川流域で暮らし働くことには、いったいどんな価値があるのでしょうか。第2部では、実際に多摩川流域に生活と活動の拠点を置くふたりに、その魅力やこれからの可能性について伺いました。

佐宗 邦威
株式会社 biotope 代表取締役社長

デザインコンサルタントとして、常に新しいことを考えるためのモチベーションにつながるところにいたかったのと、家庭との両立もしたいと考えたのが、独立して二子玉川に拠点を構えた理由です。これからの都市のキーワードは「ウェルビーイング」です。バランスの取れたライフスタイルの重要性は世界的にも着目されています。多摩川流域の「都市と自然」というリソースは大きな可能性を持っています。

秋吉 浩気
株式会社VUILD design & management 代表取締役

都市とイノベーションの関係性が深いことは証明されていますが、川という都市のエッジにはイノベーションが起きる可能性を感じます。なぜなら川は誰のものでもないからです。また、オリンピックで多くの外国人が来日しますが、羽田空港に着くとき最初に接するのが多摩川です。日本の玄関口として多摩川の見せ方、どうデザインするかに興味があり都市デザイン構想を考えています。

グループワーク
「みんなで、これから多摩川でやりたいことを語ろう」

第3部は、イベント参加者でグループワークを実施しました。最後に発表された数々のアイデアは、どれも実現したいと思うものばかり。多摩川のこれからに期待が高まる楽しい時間となりました。

例えば、こんなアイデアが生まれました

  • 河川敷の民営化

    河川敷をベンチャー企業が集まる場所にしたい。民間が借り上げて、民間と行政の中間のような動きが作れたら面白い。
  • 盛り場(サカリバー)

    移動式の屋台を河川敷に出す。出店は地元住民のみ、地元の人がいないと入場できないなど、セミクローズドな場づくりをやりたい。
  • 船・人道橋

    船を使った水上交通や、両岸の交流を促す人道橋など、河川敷のアクセスをもっと向上させて、人の来やすい場所になってほしい。
  • ネイチャーセーバー

    今の多摩川は子どもが遊んでいない。ライフセーバーのように、子どもの様子を見てくれる人がいれば平日利用も増えるかも。

アウトドアオフィス社会実験

アウトドアオフィスとは、太陽と風を感じるアウトドア空間で仕事をすることで、クリエイティブな発想や、新しいアイディアの創出を促す新しいワークスタイルです。今回、株式会社スノーピークビジネスソリューションズの協力を得てTAMAGAWA OPEN MEET-UPの企画として多摩川流域の企業を始めとした5社の企業に体験いただきました。

アウトドアオフィス アンケート結果

多摩川流域まちづくり勉強会

多摩川流域が日本及び首都圏の成長をけん引する地域となる可能性を検証していく勉強会を開催していく予定です。

  • 自然と都市の両面を兼ね備えた世界でも稀にみる生活圏づくり
  • 拠点を構える企業にとってイノベーティブな活動のしやすい経済圏づくり

構成員(予定)

座 長:東京都市大学環境学部 特別教授 涌井史郎氏
構成員:クリエイティブ・シティ・コンソーシアム 多摩川流域の自治体、多摩川流域の企業 ほか