2014.10.17

【9月27日】 ブレスポ第4回「空き家から始まるまちおこし」地域交流、そしてビジネスへ」レポート

【9月27日】 ブレスポ 第4回「空き家から始まるまちおこし ―地域交流、そしてビジネスへ―」 を開催いたしました。

9月27日(土)13時半より二子玉川カタリストBAでクリエイティブ・シティ・コンソーシアム主催のビジネスアイデアセッション「ブレスポ」を開催しました。ブレスポの趣旨は、参加者が情熱をもってチャレンジングな課題に取り組み、バックグラウンドの異なる人とオープンマインドでアイデアをぶつけ合いイノベーティブなアウトプットを生み出すことです。

「空き家」の数は2013年10月現在で820万戸、空き家率は13.5%に達し(※1)、今も増加傾向にあります。「空き家」の増加は、治安の低下や地域社会の活力低下を招き、街の資産価値にも大きな影響を与える問題です。その意味でも「空き家」の有効活用は地域社会が喫緊に解決すべき課題の一つです。今回は「空き家」を地域交流の拠点、更にはビジネスの起点と捉え、その解決策に挑みました。

前半は「空き家」活用の実体に詳しい(株)リクルート住まいカンパニー SUUMO編集長の池本洋一氏、行政の取り組みについて(財)世田谷トラストまちづくり 課長の浅海義治氏、ビジネスの視点から(株)まちづクリエイティブ代表取締役の寺井元一氏の3氏をゲストに迎え、独自の視点から「空き家」について語っていただき、後半のグループセッションでは参加者も交え、熱い議論が展開されました。

※1 総務省統計局「住宅・土地統計調査」より

■開催概要

 イベント名:ブレスポ 第4回 「空き家から始まるまちおこし ―地域交流、そしてビジネスへ―」

 日時:2014年9月27日(土) 13:30~17:30

 場所:クリエイティブ・シティ・コンソーシアム

 進行:磯村歩氏(グラディエ株式会社代表取締役、モビリティデザイナー)

 参加者:49名

【0】磯村歩氏(グラディエ株式会社代表取締役、モビリティデザイナー)

今回のファシリテーターである磯村氏は地域共生のいえ「いいおかさんちであそぼ」の企画やユルーイつながりのある暮らしを考えるウェブマガジン「ユルツナ」を運営されており、まさに今回のテーマの実践者です。ご自身の経験や考えも織り交ぜながらの巧みな進行で、会場を一つに盛り上げていただきました。

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【1】株式会社リクルート住まいカンパニー SUUMO編集長 池本洋一氏

トップバッターは池本氏。「空き家を宝に変える3つの視点」と題して、「①エリア価値」「②家を開く」「③DIY」の重要性についてお話いただきました。

「①エリア価値」については、良い街の要素としてビジョン(若い世代と事業の育成)、大旦那(収益を度外視した支援)、実践者(リアルな案件への事業提案喚起)、資源(独自性)の4つを挙げられ、これらの要素と「住みたい街ランキング」における池袋や北千住、阿佐ヶ谷の順位の上昇の関連性についてご指摘いただくなど大変興味深いお話をご披露いただきました。「②家を開く」については、墨田区の民間主導の取り組み事例をご紹介いただき、収益だけなくコミュニティ形成の視点を持って空き家を活用していくことの重要性を説かれました。「③DIY」では、日本人のプチカスタマイズのニーズの高さやDIYのプロセスを可視化するイベントが盛況であったこと、そして原状回復義務が無い「DIY型賃貸借契約」が3月に国交省より発表されたことなど、空き家活用につながるヒントをご紹介いただきました。

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【2】一般財団法人世田谷トラストまちづくり トラストまちづくり課長 浅海義治氏

続いて、浅海氏からは、「地域資源を掘り起し活かす」と題して、行政アプローチの視点からお話いただきました。世田谷区には35000戸の空き家(7.6%)があり、「地域共生のいえ」や「空き家等地域貢献活用相談窓口」の取り組みによって、空き家や空き部屋を、地域交流や子育て拠点、多世代の居場所などに活かす事例が多数生まれているとのご説明がありました。その一方で、活用相談に寄せられる空き家には既存不適格物件や耐震未対応物件も多く、活用を進める上での壁となっていることも合わせて報告されました。そして、これから超高齢化社会を迎え、公共サービスにも限界が見える中で、地域課題の多様化に対応していくには、空き家を「地域資源」として捉えることが重要であり、そのためにもっと様々な活用モデルを検討し広げていきたい、と意気込みを語っていただきました。最後に空き家活用の3つのポイントとして、「①住み継ぎ資産として考える」、「②シェア活用を考える」、「③地域マネジメント資源として考える」を挙げていただきました。

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【3】株式会社まちづクリエイティブ 代表取締役 寺井元一氏

最後に寺井氏より「『つづく世界』を目指して」と題してビジネス視点からのお話をして頂きました。寺井氏はMAD Cityと名付けた千葉県松戸市の旧宿場町のエリアで、不動産事業を通じたまちづくりを実践されております。この経験から空き家活用のポイントに「①地域デベロッパー」「②DIYリノベーション」「③アソシエーションデザイン」をご提示いただきました。一般的に不動産価値は時間の経過と共に低下するもので、普通のデベロッパーは建て替えなどによって再び価値を上げようとしますが、寺井氏は、価値が下がった不動産に小さく投資し、人を選んでDIYで改装してもらうユニークな手法に取り組んでいます。これは価値を更新するという考え方で、同様の事例が増えるとエリア全体の価値上昇にもつながっていきます。最後に今回のテーマ「空き家から始まるまちおこし」について、まずは「まちづくり」から空き家問題を捉えることが重要では、と問題解決のアプローチについて、アドバイスをいただきました。

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【4】アイデアワークショップ&「プラチナブレイン」発表

参加者が主役となるアイデアセッションでは、参加者はテーブルごとに7チームに分かれ、それぞれが3氏の講演を参考として「空き家問題の解決策」をテーマに多様なアイデアを出していきました。

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各チームとも短時間のうちに硬軟織り交ぜて様々なアイデアを集約し、発表しました。最後に最優秀賞「プラチナブレイン」として、グループの表彰と賞品授与が行われ、盛況の内に終了となりました。

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【5】懇親会

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参加者相互がアイデアワークショップの感想を含めた歓談や、日ごろのビジネス関心事の情報交換など活発な交流が行われ、盛況のうちに閉会となりました。